保育室より

 「ほら君もわかるでしょ。神様がわかるでしょ~♬」6月の聖歌を年少児も少しずつ覚えて口ずさんでいます。『美しい空、愛らしい花、白い雲、香りよき青草、じっと眺めているだけで、神様が分かるでしょう』素敵な歌詞です。つい先日のことです。廊下を走っていた友達に年長女児が「○○君、先生が見ていなくても神様は見ているんだよ!」と話しています。それを横で聞いていた年中児が「神様は、どこで見ているの?」と一言。「空の上からだよ」と年長児。「空?」と言いながら部屋の天井を見つめる男児。すると他の幼児が「違うよ、心の中だよ」と。「え?心?」と言って自分の胸を不思議そうに眺めています。年長児の言葉は、時に教師よりも説得力があり、頼もしいです。 

 聖母行列の日には「知ってる?マリア様は、神様のお母さんなの。それにみんなのお母さんでもあるんだよ」と年少児に教えている姿も。今はまだ、ピンとこない子ども達も、これから先ふとした時に神様の大きな存在に気付き、身近に感じる日が来ることでしょう。目には見えないけれど、私達を包み、支えてくれる存在に心を寄せ、何気ない日常に感謝して過ごしていきたいと思う日々です。  (たんぽぽ組 香川)

 

 7月に入り、伸び伸びと園庭で遊んだり、自分なりに仕事を見つけたり、お弁当や給食を楽しみにしていたりする子ども達の姿が見られます。また、子ども達の個性がより見えてきました。身の回りの事ができて喜ぶ子ども、お仕事に集中して取り組む子ども、活発な子ども、イメージの世界を楽しむ子ども、自分の思いをきちんと言える子ども、面倒見のよい子ども、友達を明るい気持ちにさせてくれる子どもなど様々で面白く、金子みすゞさんの「みんなちがってみんないい」という言葉を思い出します。

 また、一見のんびりしていてみんなから後れを取ってしまうことが多い子が、実は周りをよく見ていて、ある時は一人でできないことがあった年少さんに優しく手伝っている心温まる姿も見られました。以前研修会で神父様が聖書の中の例を用いて子ども達の一側面だけ見て判断し、違う面を見逃していないかというお話がありました。神様は私たちのありのまま全ての面をご存じでしょうが、私も子ども達一人ひとりの喜びや輝きを拾い上げながらこれからも一緒に過ごしていきたいと思います。  (ゆり組 池田)