保育室より

 「先生、何で今日も体操服に着替えるの?」「運動会の練習よ」「え~また?今日もするの?」運動会の練習が始まった当初、そんな会話がちらほらでした。それがいつ頃からでしょうか、当然のように体操服に着替え、準備万端。「先生、今日かけっこする?」「やったー!〇〇ちゃん、今日かけっこするんだって。頑張ろうね」とほほ笑む姿、「前は4位だったのに今日は2位になったよ!」と嬉しそうに話す姿、明らかに数日前とは顔つきが違います。

 かけっこの途中で転んでも、痛さをこらえて走り切り、ゴールした直後に思わず泣きだす幼児。そんな友達に「大丈夫?」と心配そうに駆け寄り、砂を払ってあげる姿。見ている私も胸が熱くなります。玉入れでなかなか勝てない日が続くと、「先生、家でも玉入れの練習したよ!お母さんにごみ箱を持ってもらって新聞紙を丸めて投げたんだー」という幼児も。喜んだり、泣いたり、悔しい思いをしたり、自分のことのように友達を心配したり、そんな感情を繰り返しながらも、毎日、汗と砂にまみれて頑張る子ども達。この1ヶ月で確実に心も体も強くなりました。結果がすべてではなく、それまでの過程がいかに大切であるかを改めて教えてもらった気がします。キラキラ輝く子どもたちの姿、神さまはきっと微笑みながら見ていてくださることでしょう。

(年中たんぽぽ組 香川)